Happy Hack! 第7回 - キーボードは「指先」:ゴリミー・g.O.R.iさんのこだわり抜いたタイピング環境と哲学

Happy Hack! Supported by HHKB GUEST g.O.R.iさん

みなさん、こんにちは。テックメディア「ガジェタッチ」のリンクマンです。ガジェタッチとHHKBとのコラボYouTube番組「Happy Hack! ~僕らのライフスタイル~」の7回目が7月22日に配信されました。

この番組は、外付けキーボード愛用者をお招きして、キーボードへのこだわり、キーボードを中心とした仕事道具、ライフスタイルについてとことん語っていただくキーボード中心のライフスタイル・バラエティ番組です。

第7回となる今回は、テックメディア「ゴリミー」を運営するg.O.R.iさんと、レギュラーでITジャーナリスト、HHKBニスタ(今回から襲名)松村太郎さんをゲストに迎え、キーボードに関する熱い議論が繰り広げられました。

g.O.R.iさんのキーボード遍歴と「音」への深いこだわり

現在、g.O.R.iさんが愛用しているのはKeychron Q3 MAXで、その最大の決め手は搭載されている「バナナ軸」にあると語ります。番組の冒頭からアクセル全開でいきなり軸の話が出てくるという展開に驚きましたが、ここから熱いこだわりを聞くことができました。

g.O.R.iさんによると、バナナ軸の打鍵感は茶軸に似ていながらも、より「サクサク感」があり、HHKBの「スコスコ感」に近いと表現しています。以前は青軸も使用していたそうですが、「音が不快だった」と語り、特に耳に障る高周波の音が気になったと言います。g.O.R.iさんにとって、キーボード選びにおいて最も重要な要素は「音」であり、作業中にBGMを流さないため、キーボードの音がそのまま集中力に直結すると強調しました。不快な音は集中を妨げ、心地よい音は作業リズムを生み出すと述べています。

また、g.O.R.iさんは自身を「ハードタイパー」と称しますが、キーボードの性能が良いものであれば、深く打つ必要はないとも語ります。メカニカルキーボードとの出会いは、外付けキーボードユーザーから「常識的に考えてメカニカルキーボードだろう」と言われたことがきっかけだったそうで、そこからKeychronの様々なモデルを試す「沼」にハマっていったそうです。Keychronのキーボードは非常に多くの種類が発売されているため、同じモデルでも軸違いで2台持っているものもあると明かしました。

HHKBとの葛藤とUS配列へのこだわり

HHKBの打鍵感自体は非常に好みで、「スコスコ感」が良いと評価するg.O.R.iさん。しかし、HHKBをメインキーボードにできなかった最大の理由は、US配列モデルにおける「物理的な矢印キーの欠如」だったと打ち明けます。

g.O.R.iさんはUS配列を強く支持しており、日本語配列の記号配置について「伸ばし棒とアンダースコアが別のキーに配列されている」ことなどを挙げて「ロジカルじゃない」と感じているため、矢印キーがある日本語配列への移行も考えなかったそうです。HHKB Studioのキーマップ変更ツールが優れていることは認識しつつも、自身のショートカットや作業フローに合わせるための再マッピングの多さに、結局は挫折してしまったと言います。

小学4年生でパソコンに触れ始めたというg.O.R.iさんは、IBM勤務だった父親の影響で家にたくさんの「赤ポチ」(TrackPoint)があったと語るなど、幼い頃からキーボードが身近な環境で育ちました。大学生の時にYahoo!オークションで、m-floのマネージャーさんから、☆Taku Takahashiさんが使っていたMacBook Proを購入したという個人的にもかなり驚きのエピソードも披露されました。

徹底的に最適化されたg.O.R.iさんの作業環境

新コーナー「キーボードのある作業スペース見せてください!」では、g.O.R.iさんの仕事場を写真で見せていただきました。
デスクには、M3 Max MacBook Pro。メインモニターはLGの40インチ5K2Kディスプレイを下段に配置。その上には34インチの5K2Kディスプレイを縦に設置しており、これにより首を左右に振る必要がなく、上段モニターは一時的なファイル置き場やメッセージ確認用として活用されています。

外出先でも家でも使うM3 Max MacBook Proは開いた状態でメインディスプレイの横に置かれています。これは、熱がこもるのを防ぐためと、MacBook Pro本体に搭載されているTouch IDによるロック解除の利便性を重視しているからだそう。そのほかにも、キーボードの近くに11インチのM4 iPad Proが設置されていて、数値確認やスマートホーム操作、リマインダー表示に活用されています。

デスクには床置きの大型スピーカーが設置されており、以前はデスクに設置していたものを、音質の向上と昇降デスクへの負荷軽減のために移動させたそうです。また、Nanoleafの照明も設置されており、作業環境の雰囲気を重視していることが伺えます。

窓には、すりガラス仕様のフィルムが貼られており、外からの視線を遮りつつ、柔らかな自然光を取り込む工夫が凝らされています。g.O.R.iさんは、作業中に自然光があることを非常に重視しており、気分に直結すると語っています。 キーボードの音だけでなく、自然光や香り(アロマディフューザー)など、五感を満たす環境作りにも気を配っていると語ります。気分が乗らない時はスタンディングで作業することもあるそうです。

無刻印チャレンジでの快挙

番組の人気企画である「無刻印チャレンジ」にもg.O.R.iさんが挑戦しました。これは、HHKB Studioの無刻印モデルを使い、30秒間でランダムな文章をどれだけタイピングできるかを競うものです。

g.O.R.iさんはこのチャレンジで見事「A」判定を叩き出し、高いタイピングスキルを見せつけました。しかし、あっという間に終わってしまったことや、ヘッドホンを着用していたため、楽しみにしていた打鍵音が聞こえなかったと残念がっていました。それにしても、普段からHHKBを使用していないにも関わらず、ミスが少なかったことも印象的でしたね。

なお、私リンクマンと松村太郎もチャレンジしてみましたので、そちらの結果についてはぜひ動画を見てくださいね。

g.O.R.iさんにとってキーボードとは「指先」

番組の最後にゲストに必ず聞く質問「キーボードはどんな存在ですか?」に対し、g.O.R.iさんはシンプルに「指先」と答えました。

これは、キーボードが仕事をする上で欠かせないツールであり、自身の指と一体化している存在であるというg.O.R.iさんの哲学を凝縮した言葉ですね。

いつものHappy Hack!では序盤はゆっくりとしたペースで徐々にマニアックになっていくというのが一つの形でしたが、今回のg.O.R.iさんは最初からマニアック度が高い軸の話題からスタートしたのは印象的でしたね。それだけ細部にこだわっているというのが伝わってきました。見ている方がどれだけついてこれたんだろう?というのはありますが、g.O.R.iさんの情熱は伝わったんじゃないかと思います。

執筆者

リンクマン

Podcast、YouTube、Webメディアを展開するGadgetouchの主催のひとり。ガジェタッチでは出演、動画制作、ライター、エディターを担当。さらに、個人の活動としてラジオのコメンテーターなどを務めることもある。

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