あらゆる「縁」を大切に――エン株式会社を支える人たちの働き方にマッチするキーボードとは?
「袖振り合うも多生の縁」――どれほど小さな出会いや人間関係であっても偶然ではなく「縁」によって生じるので、それら出会いのひとつひとつを大切にしようという考えを凝縮した言葉です。
「エン・ジャパン株式会社」改め「エン株式会社」も同様に、「『人』、そして『企業』の縁を考える」という事業バリューを掲げ、「誰かのため、社会のために懸命になる人を増やし、世界をよくする」というパーパスをもって事業展開しています。
では、どのような事業を展開しているのでしょうか。また、そのパーパス達成を支えるエンジニアの皆さんはどのような働き方をしていて、どんなツールを使っているのでしょうか。
今回は10月1日に社名変更されたばかりのエン株式会社のエンジニアの皆さんに、会社への思い、また、ほぼ1日中触れているキーボード選びについてなどお聞きしました。
人と人、人と企業をつなぐ「エン」ソリューションを提供
エン株式会社は、インターネットを活用し、求人や求職メディアの運用、人材紹介サービス、人材の活躍や定着を支援するサービス、HR Techプロダクトなどを提供している企業です。
「エン転職」や「エン派遣」といったサービス名を目にしたことのある人もいるのではないでしょうか?
エンの始まりは1983年8月で、創業当初は「株式会社日本ブレーンセンター」という社名で求人広告代理店業を行っていました。2000年には、そのデジタルメディア事業部が分離・独立して「エン・ジャパン株式会社」となり、2025年10月1日に社名を「エン株式会社」へと改めました。
社名がどうあれ、エンジニアの皆さんは「Good to Great Worldwide」、つまり世界をよりよくするためにテクノロジーと人々をつなぐ活動を日々精力的に行っているとのことでした。
成長のためお互いに支え合う社風
では、そんなエン株式会社で働くエンジニアの皆さんに、社風や働き方、業務を支えるツールについて伺っていきます。今回、インタビューに応じてくださったのはShunさん、Kazuyaさん、Kyoheiさんです。
――それでは、皆さんの自己紹介を兼ねて、どのような業務に携わっているか教えていただけますか?
Shunさん:エン転職やengage(エンゲージ)というサービス開発をする部署内のQAグループ チームリーダーのShunです。
QAチームのリーダーとしてマネジメントをやりながら、QA技術のテックリード的な立ち回りやQAEグループの組織開発をして内製化にチャレンジしています。QAエンジニアとは、開発の初期段階の企画や要件定義からリリース後まで全ての工程に参加する職業です。「この仕様で本当にユーザーの課題を解決できるか」といったビジネスの視点も持ち、プロジェクトやプロダクト全体を見据えた「品質戦略」を立案します。そして、その戦略に基づいたテストや活動を通じてプロダクトの品質状態を可視化し、その客観的な情報をもとに、プロジェクトマネージャーがリリース判断などの重要な意思決定を行えるよう支援するPMの片腕のような存在です。このように、プロセス全体を通じてチームが自信を持って開発を進められるようサポートし、最終的にプロダクトの価値を最大化して事業に貢献することを目指します。QAエンジニアはエン株式会社では「追い風のような存在」と定義しています。
Kazuyaさん:サービス開発第3グループのKazuyaです。
主に「入社後活躍」を支援するサービス開発を行うグループで、私自身は離職防止ツール「HR OnBoard」シリーズの開発業務に携わっています。
「HR OnBoard」は、入社後1年間の社員の離職リスクを、毎月の簡単なアンケートで可視化するツールです。
社員はアンケートにスタンプを押して回答するだけ、人事担当者は「晴れ・くもり・雨」と天気予報のようにひと目で社員のコンディションを把握できます。
名目上はフロントエンドエンジニアですが、フロント開発にとどまらず、プロダクトのUI/UXデザイン、バックエンド開発、テスト、インフラやセキュリティの保守対応、外部ベンダーとの折衝、内製開発チームのマネジメントなど、幅広く担当しています。いわゆる"何でも屋"的な立ち位置で、コスト管理や企画にも関わりながら、プロダクトづくりを推進しています。
Kyoheiさん:engageというプロダクトのバックエンドを担当しているKyoheiです。バックエンドなので、求職者から見える画面ではなく、あるデータが届いたら、それをサービスの内部で処理するみたいな感じですね。
見えないのでイメージしづらいのですが、企業が求人のために費用をかけるとなったときに、その費用どのように運用していくのかという動線を見えるようにしたり、最近では良くない求人も増えてきたので、その求人審査のしやすさを提供したりする部署です。
いかにそれらの作業を簡単に行っていただけるか、ということに注力して開発をしています。
――普段はリモートワークをされていると伺っているのですが、今日は出社日でしたか?
全員:いえ、このインタビューのために出社しました(笑)
――ありがとうございます!
Shunさん:実は、出社日は特に決まっていなくて、在宅での仕事日と出社しての仕事日を、各自で自由に決めています。だから、部署が一緒でも、仕事の領域が違うということもあり、画面越しで顔を合わせることの方が多いです(笑)。
Kyoheiさん:ただ、サービスとしても提供しているHR OnBoardで月に1度、「最近の業務はどうですか? 悩み事はありませんか?」といったアンケートが届くので、それに回答することで、人事部門の方から話しかけてもらうという具合に、リレーションシップは取れていますよね。
Shunさん:自社で使えるのは強みだよね。
Kazuyaさん:使い勝手について、リアルな声が入ってきます。
――働きやすさや社風についてはどのように感じていらっしゃいますか?
Shunさん:QAエンジニアって、実はとてもニッチな職業で、認知度が低いんですよね。テストだけをしているのか、エンジニアなのにプログラミングをしていないのかとか。
でも、実際はテストだけに限らず「品質」という課題を解決するために様々なアプローチを使って取り組んでいるのがQAエンジニアなんです。弊社では執行役員がQAエンジニアは開発工程のテストだけに留まらず、開発全体に渡って活躍できる職業であることを理解してくれているんです。
なので、とても居心地が良いですよね。
Kazuyaさん:1カ月前に、QAについて勉強会をしてくれましたよね。
Shunさん:そうなんです。プロジェクトマネージャーやデザイナーも含めた開発メンバー全員を巻き込んで「QAエンジニアや品質保証って何ですか」という勉強会をしたんです。
開発全体のオープンチャンネルで広く告知をしたら、総勢約60名も参加してくれて、QAエンジニアのことを決して他人事とは捉えない。現在は約100人程度の組織のため6割もの人が参加してくれたことになります。「よくわからないけど、話を聞いてみよう」という態度で臨んでくれたのがありがたかったです。
――さすが、「縁」を大切にする会社ですね。
Shunさん:やはり、会社文化にもそれが根付いていると感じますね。
Kazuyaさん:僕は中途採用で2年目なのですが、面接時に「ああ、人がいいなぁ」と感じたのを覚えています。
転職前はSESとしてさまざまな現場に出向しており、どの環境でも自走力が求められることが多く、そうした働き方が当たり前のように身についていましたし、そう教え込まれてきたのですが、エンではどの環境でも通用する力を養うため他者に協力を求めたり頼ったり巻き込んだりする「他者活用力」を身につける文化が全社に浸透しているんですよね。
なので、聞けば答えてくれますし、だめなところは教えてくれますし、コミュニケーションの取りやすい会社だなぁと感じています。
1日中触れているキーボードで所有欲も満たす?
――では、せっかくなのでキーボードについてもお聞きしていきますね。皆さんが使っていらっしゃるキーボードについて教えていただけますか。
Shunさん:HHKB Professional Classicの無刻印/墨モデルを使っています。HHKBといえば、やはり無刻印ですよね。
あとは、ここに持ってきているものをちょっと紹介させてください。
――持ってきているもの以外にもお持ちなんですか?
Shunさん:家に、あと5台ほどあります(笑)キーボードギークとして、コレクションしておきたいな、ということもありまして。
ダイヤルとトラックボールがよく目立つ黒いの(写真右側の下から2番目)が「cocot46plus」で、キット販売されている自作キーボードですね。一部はんだ付けが必要なタイプです。キースイッチには「Vertex V1.2 Jwick Linear Switch」を使いました。
白いの(写真右側の1番下)は「cocot36plus v2」ですね。ちなみに、この46とか36というのはキーの数です。数字キーがなくてどうしているんだろう、と思われるかもしれませんが、それは同時押しなどで入力できます。
私は、ゲームもよくプレイするんですけど、コントローラーでよく使う、最も器用に動く指って親指なんです。それで、親指部分によく使う「Enter」や「BackSpace」を割り当てているんです。
あと、こちらの(写真右側の上から2番目。赤を基調としたカラフルなキーボード)は「Kailh Deep Sea Silent Pro Box MX Pink Island」キースイッチと、キーキャップに「AIR series - Pitaya」を使った「cocot38mini v1」ですね。他のよりトラックボールが小さいですね。トラックボール上部にあるカエルのキーキャップは「THINK_ICE」です。
そして最後、この黒いの(写真右側の1番上。トラックボールのついていないもの)が「Cornelius Low-profile - Barebone Kit」の自作キーボードです。はんだ付けなしのキーボードで、本体がアルミ製になっているためこの中では最も重いものになります。
一般的なキーボードって、タイプライターの名残りなのか、指を横移動させるデザインが取られていますよね。でも、指の自然な動きって縦移動なんです。
エンジニアって、1日中キーボードを叩いている。コードもそうですし、在宅だからコミュニケーションもテキスト。エンジニアになる前にバンドを組んでいたんですが、手首を痛めそうになったので、健康に続けていくためには道具にこだわらなくちゃな、でもエンジニアの使う道具ってキーボードぐらいだよな、ということで、キーボードにこだわるようになりました。
Kazuyaさん:私はHHKBをメインに使っています。どちらもHYBRIDタイプで、1つはHHKB Professional HYBRID 日本語配列/白、もう1つはHHKB Professional HYBRID Type-S 日本語配列/雪モデルです。それぞれHHKBカラーキートッププロジェクトの山葵(わさび)でデコレーションをしています。雪モデルに山葵のキートップを使って、そこで外したものをHHKB Professional HYBRID 日本語配列/白にはめているという感じですね。あとは、キーボードルーフも愛用しています。
――きれいなハート型を作れていますね。これができるのはキー数の多い日本語配列ならではですね。
Kazuyaさん:最初に購入したのはType-Sなんですが、いろいろ使ってみたいと思い、HHKB Professional HYBRIDも購入してみました。
Type-Sは、本当に静かで、指が吸い込まれるような感覚があります。高級なベッドに寝転んだときのような感覚ですね。
HHKB Professional HYBRIDの方は、入力時に跳ね返る感じとリズミカルな打鍵音が好きで、かき鳴らしたいときに使っています。Type-Sより音が大きいのかもしれませんけど、これぐらいならオフィスでも気にならないんじゃないでしょうかね。音楽を奏でているような、そんな気分にさせてくれます。
実は、自宅用とオフィス用に分けていて、Type-Sが自宅用なんです。
――それは意外ですね。音の大きい方をオフィス用にされている?
Kazuyaさん:さっきShunさんが話していたように、私も入力時の疲労度をできるだけ軽減したいと考えていて、Type-Sの方が、肩こりなどにあまり影響が出ないかな、と感じています。それで、長時間使う自宅用にType-Sを、オフィスにはHYBRIDを利用している、というところなんです。
分割キーボードは自作キット「Corne V4 Cherry」に「Womier Jello Side-Printed」キーキャップ、「Kailh Midnight Silent V2 Switch / Linear」とKailh Midnight Silent V2 Switch / Tactile」キースイッチを組み合わせています。
こちらは英語配列でそのままの配列で使っていますが、その気になればキーマップで自由にキー配列を変えることができます。
Kyoheiさん:私は家でもオフィスでもHHKB Professional HYBRID Type-S 英語配列/墨モデルを愛用しています。こうやって、MacBookのキーボードに直接載せて……いわゆる尊師スタイルですね、それで使います。
――ご自宅でもこのスタイルなんですか?
Kyoheiさん:自宅の作業環境では、スタンドにMacBookをセットして、サブディスプレイをつなげているので、普通にデスクの上にキーボードを設置しています(笑)
疲労軽減になる? HHKBを選んだ理由は三者三様
――皆さんはHHKBをどこで知ったのでしょうか。また購入されたきっかけについても教えて下さい。
Shunさん:会社の先輩が、REALFORCEのキーボードを使っていて、「おお、業務用キーボードだー」と、それだけで終わっていたんですけど、別のエンジニアがHHKBを尊師スタイルで使っているのを見てから「何だこれは!」と興味を持ったのが、HHKBを知ったきっかけですね。
で、それまではあまりキーボードに興味を持っていなかったんですが、HHKBを買ってから、こっち側に来てしまい……。HHKBによって、沼にいざなわれてしまいました(笑)
――REALFORCEのキーボードを認識していたのに、HHKBが最初だった、というところが予想外でした。
Shunさん:無駄なキーがないだけでなく、特にUS配列はシンメトリーでカッコいいと感じたからですね。そこに惚れ込みました。
――プロの方って、素人には考えつかないところをしっかり見ていらっしゃるんですね。ありがとうございます。
Kyoheiさん:私がHHKBと出会ったのは大学院時代ですね。情報学部系の研究室の教授が使っていて、HHKBがはやり始めていた。
Shunさん:HHKBがはやるってどんな状況!?(笑)
Kyoheiさん:で、私も使いたいなぁ、真似したいなぁと思っているうちに、論文を書く時期がやってきて、それで購入に踏み切ったんです。
踏み切ったものの、全然慣れていなくて、論文は全然進みませんでしたが(笑)
ただ、慣れるといいですよね。このFnキーを使って入力する矢印(カーソルキー)がとてもいい。指をほとんど動かすことなくカーソル移動できるんです。めっちゃ好きですね、この配列。普通に個別の矢印キーがあると、ちょっと面倒くさいなぁと感じちゃいます。
Kazuyaさん:私の場合は、社会人になって、人に勧められたのがきっかけでした。エンジニアとして働き始めて1年目、ここまでキーボードを叩いていることがなくて、肩や腰、首などに不調をきたすようになってきたんです。そんなときに職場の先輩が、「HHKB、めちゃくちゃいいよ、コンパクトだし、疲れも取れるよ」と教えてくれて。
Shunさん:コンパクトで疲れも取れるって、めちゃくちゃ怪しい勧め方だよね(笑)
Kazuyaさん:それで、1カ月くらい試しに貸してもらって使ってみたら、確かに首や肩、それから手首の痛みが取れて、それから盲信的に「HHKBを買うしかない!」と思い、HHKB Professional HYBRID Type-Sを買った、というところです。
――HHKB以外でも、ストロークの深いキーボードをお使いですよね。ロープロファイルキーボードはお使いにならないんですか?
Shunさん:人それぞれの好みだと思うのですが、ストロークが短いと、入力したときにいわゆる“底”に指が当たる、衝撃が指に跳ね返ることで疲れてしまうからかと思います。
ノーマルプロファイルのキーボードでは、スイッチによりますがある程度の深さまで押せばスイッチがオンになる、遊びがある。フェザータッチで底打ちまですることなく使えるので、疲れづらいから使いやすいのではないでしょうかね。
Kyoheiさん:確かに使い始めたときには重いなぁと感じましたが、慣れたらこっちのほうが使いやすいですね。うまく言語化できませんが、スラスラと入力できる気がしています。
品質保証部門だからこそ分かるHHKBの高信頼性
――キーボード以外で、ガジェットを選ぶときのこだわりのようなものはありますか。
Kyoheiさん:私はいかにスッキリさせるか、ということを念頭に置いて選んでいますね。
自宅の作業環境だと、PCとディスプレイ、マイク内蔵Webカメラなどを使いますが、PCにごちゃごちゃつなげるのではなく、間にドッキングステーションをかませて、PCからはケーブル一本だけが出ている状態にし、ドッキングステーション側で会社用と私用のPCを切り替えられるようにしている、というイメージです。
切り替えやすくすることで、QOLを上げられているかな、と思います。
Kazuyaさん:それほどこだわりが強いわけではありませんが、買うときには「健康第一」に寄与するものを選んでいます。私の場合、体をガジェットに慣れさせるのではなく、体に合ったガジェットを買う、という感覚ですね。
最近のお気に入りは、このスマートリングです。去年、子どもが生まれて、当然夜泣きもするのですが、そうなると「自分の睡眠の質はどうなっているんだろうか」と気になってきます。でも、これをつけていれば睡眠量や睡眠の質が可視化されるので、ちょっと足りないなと思ったら、少しだけ昼寝を入れるなど対応できるので、助かっています。
後は、ネットワーク機器にこだわっています。前職がWi-Fiルーターなど開発するメーカーのネットワークエンジニアだったので、練習がてら自宅のネットワーク環境を自前で構築してみたらとことんハマってしまい、気づけば業務用のルーターやルーターラックまで買ってしまっていました。
Shunさん:2人とはぜんぜん違う選び方で、すみませんという感じですが、私の場合は“所有欲を満たせるか”が基準です。
独自性があるか、持ち出したいか、使って心地よさそうか、というところにこだわって購入しています。それもあり、これらキーボードもほぼ日替わり、いや多い日では1日に3回くらい変えながら使っています。飽き性ということもあるんでしょうね。
ただ、自作していて自分ではんだ付けをしていることもあり、甘いところがあるんですよね。そうすると、持ち運んでいるうちにズレてしまい、反応しなくなることがある。だからこそHHKBを保険として持っている。スイッチ機構に静電容量無接点方式を採用しているためチャタリングが起こりづらく、品質管理がしっかりしている信頼できる製品として、結局はHHKBに戻るんじゃないかなと思っています。
縁を大切にする3人の今後の目標とは?
――最後になりましたが、将来の目標などがあれば教えていただけますか。
Kyoheiさん:そうですね、この会社は人が多くて分業制がしっかりしています。だからこそ、企画立案から実装、マーケまで、関わりながらプロダクトを完成させたいなぁという夢があります。例えば、組織の中で、なにか困っていることがあれば、「何をしたいですか」、「こんなのがあれば良さそうですか」、みたいな感じでコミュニケーションを取りながら作り上げていく。
まあ、シンプルに人としゃべるのが好きなので、しゃべりながらプロダクトをまるっとアジャイルに開発していきたいなぁと、ぼんやりとですが考えています。
Kazuyaさん:ゼロからプロダクトを作りたいという思いがあります。実は、学生時代に教師を目指していて、ふと「なぜ、教師を目指していたのだろう」と振り返ってみたら、根幹にあるのが誰かの人生に介在することで影響を与えたいというものだったんです。それにより、自分の人生が豊かになると考えていたんです。
教師と異なり、人を直接指導することはないとしても、その人の人生をちょっと良くする、そういうプロダクトを作りたいなという目標があります。
Shunさん:今、社内では内製開発を進めている真っ最中で、QA組織をゼロから作り上げている状態です。QAグループは特に生まれたてなので、QAの内製化を完全にやり遂げたいという目標を持っています。
今、この会社で自分らしく働けているのは、これまでの働いてきた環境に恵まれるという幸運を得られたからだと思っています。その感謝として、今度は自分がこの幸運をプレゼントできる側になりたい。社会におけるQA(品質保証)という仕事の認知度は全体的にまだまだ低いので、この仕事の奥深さを多くの人に知ってもらうことで、この業界へ恩返しがしたいのです。そのため、エンのテックブログ発信活動もしています。
そのためにも、自分がもっと精進し、優秀なQAエンジニアを育て、この業界のボトムアップを図りたい。ボトムアップによってQAエンジニア業界のレベルアップも図れ、そして認知度が上がる。単にプロパーを増やすのではなく、優秀な人材が生まれる仕組みまで構築する。それが結果的にQAエンジニア業界に貢献している。それが私の考える内製化の完了であり、仕事としてやりたいことです。
後、趣味ではこれらキーボードのファームウェアを書けるようになりたいですね(笑)
――今日はお忙しい中インタビューに応じてくださりありがとうございました!
取材を終えて……
今回の取材で強く感じたのは「エン」という社名の響きから連想するさまざまな「縁」でした。
事業そのものが人と人、人と企業をつなぐ「縁」結びを中心に展開していますし、その中で働く人たちは、仕事という枠を超え、人やモノとの出会い、取捨選択にも確かな縁を見出しているように感じました。
キーボード1つを選ぶこだわりの強さもその一端ではないでしょうか。
エン株式会社のエンジニアたちの想いは、より良い世界を形作るプロダクトになり、その縁で結ばれた人々の笑顔に連なっていくように思えました。
執筆者
渡辺まりか
通電するガジェットをこよなく愛するフリーランスライター。馬が好きで乗馬ライセンスを、海が好きで二級小型船舶操縦士免許を、昔からのあこがれで普通二輪免許を取得するなど多趣味。物欲を抑えつつ、編み物をライフワークとするなどアナログな一面もある。







