話題のChatGPTを試してみた!~始め方と活用法~
今、話題のChatGPT。
人工知能(AI)チャットボットを利用した会話サービスなので、AIと楽しく会話するには、基本的に人はキーボードを使います。
さあさあ、これはHHKBの出番ですよ。(笑)
というわけで、まずはChatGPTの基本と始め方について簡単にご紹介。
さらに、HHKBを使ってChatGPTと楽しく会話しながら、ライターやエンジニアの皆様にとって身近で便利な使い方、利用するときのポイント、注意点なども少々探ってみましたので、その結果もご報告します。
もう知っている!もう使っている!という方も多いとは思いますが、コーヒーとHHKB片手に、一息していってください。
今話題のChatGPT。まずは基本事項についておさらいしましょう
ChatGPTとは?
人工知能の開発を行っているアメリカの企業「OpenAI」が2022年11月に公開したチャットボット(自動会話プログラム)のサービスです。自然言語処理モデルであるGPT-3.5系がベースになっていて、高性能なAIとの会話を誰でも無料で利用できるサービスです。
現在(2023年6月時点)は、後継となるGPT-4のモデルも、有料版(ChatGPT Plus)で利用できるようになっています。
ChatGPTの始め方
ChatGPTを利用するには、Webブラウザで以下のサイトにアクセスします。
https://openai.com/blog/chatgpt
ChatGPTサービスのトップページが表示されます。
上記ページの「Try ChatGPT」をクリックすると、以下の認証画面が表示されます。
「Sign up」から、ChatGPTサービスのアカウントを新規作成して利用を開始します。アカウントの作成を行わず、GoogleアカウントやMicrosoftアカウントを連携させて利用することもできます。
すでにアカウントをお持ちの場合は「Log in」をクリックしてください。
ログインまたはサインアップすると、以下のChatGPTの利用画面が表示されるので、画面下にあるテキストの入力域(赤枠部分)に質問を入力すれば、すぐに会話を始められます。
現状、ChatGPTの画面UIは英語のみのようですが、AIとの会話そのものは日本語でもOK!
また、スマートフォン向けアプリも提供され始めましたが、プログラミングのソースコードや大量のテキストを軽快に扱うなら、Webブラウザ経由で、PCの画面からキーボードを使っての利用がおすすめです。
さて、サインアップできたら早速ChatGPTを使ってみましょう!
…とはいえ何を入力したらよいか、少し迷ってしまいますよね。
というわけでここからは、おすすめの活用方法をご紹介します。
おすすめ活用法1:日常のちょっとした相談相手に!
まずは日常使い。そんなに困っているわけじゃないけど、「誰かに意見がもらえると嬉しいこと」について聞いてみます。
今度行く予定の旅行計画
例えば、旅行計画を考えるとき。自分では思い浮かばないような観光スポットを教えてもらえると嬉しいですよね?では、聞いてみます。
ふむふむ。ちゃんと提案はしてくれました。
しかし、実際に調べてみると、上記のイベントは古い情報のようで、リンク先をクリックして探してみましたが、現在ではエラーになるなど、実際には見つけられません。もう一度、聞いてみました。
なるほど。上記の回答にあるように、ChatGPTは2021年までの情報を学習しているため、2022年以降の情報については正しい回答がもらえないようです。
したがって、最新情報やリアルタイムの情報について回答が欲しい場合は、Google検索などもあわせて活用したほうがよさそうです。
また、最新情報に限らず、ChatGPTの回答の正確性は保証されないため、必ず自身で正しいかどうかを確認する必要があります。
上記のように、回答の根拠(ソース)とした一次情報や公式サイトの情報などもあわせて質問すると、真偽のチェックがしやすいのでおすすめです。
最新情報や正確性については課題があるようですが、自分だけでは思いつかない提案をしてくれることもあり、新たな発見につながります。自分だけで考えるより、ちょっと使ってみて検討してもよいかもしれませんね。
今夜の晩御飯の献立は?・・・冷蔵庫にあるもので
次は、主婦にとって日々の大きな悩み事、夕飯の献立について相談にのってもらえるでしょうか?聞いてみましょう。
これは期待できるかな?好みや条件なども細かく指定すると、よりよい提案が期待できそうです。今ある食材でどんなものが作れそうか聞いてみます。
以下の回答が返ってきました。
これは嬉しい。とても参考になります。
何回か試してみたのですが、提示した食材をすべて使い切るような提案をする傾向があるようなので、上記のように、品数や調理方法などの条件をうまく指定して質問するのがよいようです。
日々のちょっとしたことの相談相手や話し相手には十分なってくれそうですね。
上手に回答がもらえるように、試行錯誤するのも楽しいかもしれません。
おすすめ活用法2:文章アレンジ、要約、翻訳も!
ChatGPTは文章の作成やアレンジ、翻訳、要約などが可能だそうなので、早速その実力を試してみましょう。
文章をアレンジしてもらう
まずは実力を見るために、文章をアレンジしてもらいましょう。
夏目漱石「草枕」の序文で試してみます。現代語アレンジに挑戦です。
なるほど、これはわかりやすいですね。
ちょっと難しい昔の小説のフレーズなどもアレンジしてもらえれば、わかりやすくなりそうです。さらに、そのまま続けてちょっと遊んでみます。
大阪弁ネイティブでないとニュアンスはわからないのですが、それっぽくアレンジしてくれました。
その他、有名作家風に、有名マンガのキャラクター風になど、いろいろリクエストしてみましたが、なかなか面白い結果になりました。
また、「である調の文章を、ですます調に」や「リスト形式に変更」など、いろいろな文章アレンジが簡単にできます。
いろいろな条件にあわせ、文章アレンジを簡単に試せるのはとても便利ですね。
文章を要約してもらう
要約もできるとのことなので、続けて内容を要約してもらいました。
一見それっぽいけど、間違いだらけの内容で、要約としては失敗です。
これは依頼の仕方が悪かったようです。考えてみれば当たり前で、小説の内容全文がどこにあるのかわからない状態です。次は、内容がすべて記載されているURL(注1)を指定して依頼してみます。
URLを指定してみましたがこれもダメのようです。要約になっていません。
やはり、プロンプト(注2)として要約内容を提示しないといけないようです。
ただ、調べてみると、プロンプトとしてChatGPTが扱える文字数には制限があるようで、あまり長い文字数を一度に扱うことはできないとのこと。一般的には2000文字程度と言われているようですが、長い文章の場合は適切な長さに区切って入力するなどの工夫が必要になりそうです。
代名詞をできるだけ使わない、文脈や前提条件などを(理解しているものとして)省略しない、プロンプトの長さなどに気をつけましょう。質問や依頼の仕方を試行錯誤してみる必要もありそうです。
- 青空文庫(https://www.aozora.gr.jp/)より
- ChatGPTに応答してもらうための命令文のこと。ChatGPTと会話するときに入力するテキストのことを指しています。
文章を翻訳してもらう
さて、翻訳はどうでしょうか? HHKBの米国サイトにある英文を使って試してみます。
いかがですか?
他の機械翻訳と比べても遜色のない結果を得られるようです。
加えて、「質問の仕方によって訳文の出力結果をユーザー自身が変えられる」という特長があり、それがChatGPTの翻訳を利用する大きなメリットといえるのではないでしょうか?
上記のように、ChatGPTと会話をしながら自身の考えや文章などを整理・検討することは十分できそうです。
文章のアレンジ、要約、翻訳などを行う場合、著作権をはじめとする各種ルール、企業の非公開情報や個人情報などの重要情報の取り扱いには、十分気をつける必要があります。ルールを守って利用するようにしたいですね。
おすすめ活用法3:アプリケーションを作る【有料版】
次は、実際の業務でも使える簡単なアプリケーションをChatGPTで作ってみます。ChatGPTの有料版(ChatGPT Plus)は、無料版よりも正確な回答が期待できるとのことなので、今回は有料版でトライしてみることにしました。
- 開発環境としてPythonおよびVisual Studio Codeも使っています。
目的や仕様を伝え、実際にコードを作ってもらう
まずは、アプリケーションの作成を依頼するプロンプトを作成し、入力してみます。プロンプトを作成するときは、以下のような点に気をつけましょう。
- ChatGPTが回答するときの立場、前提条件、アプリケーションの作成目的などを明確にする。
- 作成するアプリケーションの機能仕様、扱う情報の詳細、動作条件や環境を具体的に指定する。
- 作成するアプリケーションの具体的なイメージを伝える。
また、複雑なアプリケーションの作成を依頼する場合は、一度の依頼(要求)で作成を指示するよりも、段階的に機能追加をしていくような形にするほうが、よりよい回答が得られます。
今回は、Flaskを利用した簡単なアプリケーションを作るので、一度の依頼で仕様をすべて伝える形でプロンプトを作ってみます。
すぐに、以下の回答が出力されました。
Flaskアプリケーションの作成や実行に必要なライブラリのインストールが指示され、続けて、Flaskアプリケーションの構造(ファイル構成)について示されます。
さらに、上記アプリケーションの構造に従い、各ファイルに記述すべきソースコードの内容が出力されました。
出力されたコードの一部を紹介します。
最後に、アプリケーションの実行コマンドと画面の確認方法について指示がありました。
ChatGPTの回答は以上でした。
上記で出力されたとおりに、必要なライブラリをインストールし、各ファイルを作成し、コマンドを実行してみると、エラーもなく実行できました。
実行後、指定されたURLにアクセスし、作成したアプリケーションの画面を確認します。情報も問題なく登録できるようです。
ここまでかかった時間は5分。これはすごい。とても便利です。
なお、今回のアプリケーションのソースコードのように、ChatGPTの回答が長くなる場合、途中で回答が止まったり途切れて終わったりすることがあります。
そのような場合は、回答の最後に記述されたソースコードを示し、「続きを記載してください」と指示することで、最後まで回答してもらうことができました。
きちんと目的や仕様を伝えることで、かなり精度の高い回答が返ってきます。
仕様変更してみる
続けて、作成したアプリケーションの仕様変更ができるか挑戦してみます。
ChatGPTはある程度文脈を理解しているようなので、そのまま続けて作成したアプリケーションの変更を依頼してみました。
上記の依頼に従い、修正が必要なファイルと、ファイルごとの変更内容が出力されます。
最後に、変更を適用するためのコマンドや再起動について指示がありました。
出力されたとおりにソースファイルの修正を行い、コマンドを再実行してみると、修正されたアプリケーションの画面が表示されました。
無事、情報の追加や削除もできるようです。
特にエラーや問題もなく、仕様変更されました!素晴らしい!
今回はすべてエラーもなく完成しましたが、ChatGPTによって生成されたコードを実行してエラーになったら、なぜエラーになるのかをChatGPT自身に聞いてみてもよいかもしれません。
また、アプリケーションの作成だけではなく、ソースコードの解説を依頼し、プログラミングの学習などにも活用できそうです。
文章アレンジと同じように、依頼の仕方によって出力結果を簡単に変更できるので、作成したソースコードの引継ぎ用に、ソースコードにコメントを追加するよう指示を出してみるのも面白いかもしれませんね。
最後に少し注意点です。
ChatGPTによって出力されたコードですが、必ずしも実装におけるベストプラクティス(最善)であるとは限りません。別の実装方法を採用することで、より効率のよい処理ができたり、より安全に作れたりすることもあります。
ChatGPTに土台となる部分を生成してもらい、スキルを持つ人間がよりよい手段を模索したり妥当性を判断したりと、手段の1つとしてうまく活用できると効率化につながりそうです。
また、ChatGPTはWebなどから無作為に収集したデータを学習データとして使用しているため、ほかの人が作成したコードがそのまま出力されてしまうことがあります。アプリケーションや運用環境へ組み込む際は注意が必要でしょう。
ちょっとした業務効率化ツールの作成など、使いどころなどをうまく判断し、上手に使う方法を模索してみてくださいね。
◆
話題のChatGPTにいろいろな質問や依頼をしてみましたが、いかがでしたか?
せっかくの高性能AIですから、利用にあたってのポイントや注意点に気をつけながら賢く使っていきたいですね。
ChatGPTから期待する回答を得るためにはプロンプトが重要。自分の考えをまとめ、背景を伝えたり条件を詳細に指定したりして、「よい指示を出す」ことが大切です。
そう、スピーディーにたくさんの“文字入力”をする必要があるのです。
ホームポジションを崩さずタイピングできる合理的なキー配列と、やみつきになる打鍵感と噂のHHKBなら、あなたとChatGPTとの会話にきっとお役に立てることでしょう。
ぜひHHKBを使って、噂のAIとの会話を楽しんでくださいね!
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