キーボードの正しい掃除方法とは?必要なツールや注意点もご紹介

キーボードの正しい掃除方法とは?必要なツールや注意点もご紹介

キーボードを使用していると、気付かないうちにキーの隙間にホコリがたまったり、表面に汚れが付着していたりすることがあります。
最悪の場合、キーボード内部の基盤にまでホコリや水分が浸透し故障の原因となる可能性もあることから、定期的に掃除を行い、清潔を保っておくことが大切です。

しかし、「そもそもキーボードは掃除ができるのか?」、「キーボードの正しい掃除の方法が分からない」という方も多いでしょう。そこで本記事では、キーボードの正しい掃除方法や注意すべきポイントを詳しく解説します。

キーボードは定期的な掃除が必要

キーボードはキーの表面に皮脂や汚れが付着しやすいほか、キーの間にもホコリや毛髪などが入り込みやすいものです。
表面上はきれいに見えていても、キーボードの表面を間近で見てみると細かい汚れやホコリなどが見えてくることもあります。
キーボードの表面にはトイレの便器の数百倍以上の細菌が付着しているとの研究報告もあるため、衛生的観点からもキーボードはつねに清潔を保っておくことが大切です。
キーボードを長く使い続けるためにも、定期的な掃除を心がけましょう。

キーボードの掃除に必要なツール

キーボードは大きく分けてデスクトップパソコンに用いられることの多い「メカニカル式キーボード」や「静電容量無接点方式キーボード」、「メンブレン式キーボード」と、ノートパソコンに用いられることの多い「パンタグラフ式キーボード」があります。

上記のうち、「メカニカル式キーボード」と「静電容量無接点方式キーボード」は、基本的にはキートップの取り外しが可能ですが、「パンタグラフ式キーボード」と「メンブレン式キーボード」はキートップの取り外しが難しい構造となっています。
そのため、キーボードの掃除にあたってはどのタイプなのかを把握し、必要なツールをあらかじめ準備しておきましょう。

キートップが取り外し可能なタイプのキーボード掃除に必要なツール

  • キープラー(キートップ引き抜き工具)
  • 中性洗剤
  • ウェットティッシュ(ノンアルコール)
  • タオル
  • 綿棒
  • バケツまたはボウル
  • キーボードブラシ

外付けキーボードの中には専用のキープラーが付属している製品もあります。キープラーが手元にない場合は通販サイトなどでも購入できます。

キートップの取り外しが難しいキーボード掃除に必要なツール

  • 綿棒
  • ウェットティッシュ(ノンアルコール)
  • キーボードブラシ

キーボードの掃除やメンテナンスには、キートップを傷つけないよう専用のキーボードブラシを使用するのもおすすめです。
PFUのキーボードブラシは繊細な馬毛を使用しており、キーボードはもちろんデスクまわりの掃除にも活躍します。
デザイン性が高く高級感もあり、使用しない時には自立した状態でデスクの上に置けるため、おしゃれなアクセサリーとしても最適です。

キーボードブラシ
価格:2,970円(税込)

キートップが取り外し可能なキーボードの掃除方法

必要なツールを準備できたら、正しい手順に沿ってキーボード清掃を進めていきましょう。
まずは、キートップが取り外し可能なタイプのキーボードを清掃する際の手順をご紹介します。

1.キーボードの電源を切る

安全に作業を行うために、キーボード本体の電源を切っておきます。
有線接続のキーボードの場合はパソコンからケーブルを抜いておき、ワイヤレス接続のキーボードは本体の電源を切っておきましょう。

2.キーボードの写真を撮影しておく

キーボードを掃除したあとキートップを元の位置に戻す必要がありますが、この時にありがちな失敗が、キーの配置が分からなくなったり、誤った位置にキートップを戻してしまうことです。
日常的に使い慣れたキーボードであっても、約60個以上のキートップを意識して正しい位置に戻そうとすると、案外「あれ?」と迷ってしまうものです。
このような事態を防ぐためにも、キーボードの掃除を始める前にキーボード全体の写真を撮影しておきましょう。

3.キートップを外す

写真を撮影したら、キーボードからキートップを一つずつ外していきます。
マイナスドライバーで外すと無理な力がかかり、傷や故障の原因になりかねないため、キープラーなど専用の引き抜き工具を使用すると安心です。
引き抜き工具は先端に針金のような金具が付いており、これをキートップに挟み込むようにして引き抜きます。

引き抜くコツとしては、キートップの角に合わせてキープラーをセットし垂直方向に引き上げることです。
キープラーがキートップに引っ掛かりにくい時には、キートップの角に合わせて持ち上げると安定しやすくなります。

4.キートップの汚れを落とす

キートップを全て取り外したら、キートップの汚れを落としていきます。
キートップの汚れが軽度の場合にはウェットティッシュで拭き取ったり、水で薄めた中性洗剤を柔らかい布につけて拭き取るだけでもきれいになります。

一方、しつこい汚れが付着していたり、汚れが広範囲にわたっている場合には、水を張ったバケツやボウルの中にキートップと中性洗剤を入れて丸洗いする方法もおすすめです。
くれぐれもキートップを紛失したり傷つけたりしないよう、丁寧に掃除しましょう。

ちなみに、ウェットティッシュや中性洗剤での水洗い以外にも、メガネの洗浄などに使用する超音波洗浄機もおすすめです。
超音波洗浄機は水道水だけでも高い洗浄効果が期待でき、洗剤のすすぎ残しなどの心配がありません。

5.キーの間に蓄積したホコリやゴミを取り除く

キートップを外すとキーボード本体にホコリやゴミが蓄積していることが多いため、これらをきれいに掃除します。
キーボードブラシやウェットティッシュ、綿棒などを使用しながら、慎重に取り除きましょう。

6.キートップを自然乾燥させる

キートップの洗浄を終えた後は十分に自然乾燥させます。水分が残った状態のままキートップを戻すと、キーボード内部に水が侵入し故障の原因となるためです。
特にキートップの裏面は凹凸があり、水が溜まりやすい構造となっているため、タオルで拭いた後、自然乾燥の時間を長めに確保しましょう。
自然乾燥の際にはキートップの裏面を上向きにしておき、キーボードに戻す際には綿棒をキートップの裏面に差してしっかりと水分を取り除きましょう。

7.キートップを戻す

最後に、掃除前に撮影したキーボードの画像を見ながら、キートップを元の位置に戻します。
矢印や角カッコ、「0」、「O」、「I」など上下の方向が分かりにくいキートップも多いため、装着する向きを間違わないように注意しましょう。

キートップの取り外しが難しいキーボードの掃除方法

パンタグラフ式やメンブレン式のキーボードはキートップの取り外しが難しいため、上記でご紹介したような水洗いはおすすめできません。
そこで、汚れが付着しないよう、以下の手順に沿ってこまめに掃除を行うことが大切です。

1.パソコン・キーボードの電源を切る

こちらも安全に作業を行うために、必ずパソコンやキーボードの電源を切っておきます。

2.キーボード表面のホコリやゴミを除去

キーボードブラシを使用し、キートップの表面と隙間に蓄積したホコリやゴミを取り除きます。

3.皮脂やしつこい汚れを除去

キーボードに付着した皮脂や汚れは、キーボードブラシだけでは十分に落としきれないことも多いでしょう。
そこで、ウェットティッシュや綿棒を使用しキートップの表面と隙間に付着した皮脂・汚れを慎重に除去します。
水分がパソコン本体内部に侵入すると故障の原因となるため、ウェットティッシュは軽いタッチを心がけ、強く擦らないことがポイントです。

そのやり方は本当に安全?注意すべきキーボードの掃除方法

キーボードは精密機器であるため、誤った知識のもとで掃除を行うと故障の原因になることもあります。
特に注意しておきたいポイントは以下の4点です。

1.キーボードの分解・漂白は非推奨

長期間にわたってキーボードを使用していると、筐体部分にシミや黄ばみなどの汚れが目立ってくることがあります。
これを解決するために、キーボードの筐体を分解し漂白剤できれいにしようとする方もいるかもしれませんが、プラスチックが傷む原因になるおそれもあるため推奨しません。
また、キーボードの筐体を分解し内部の基盤を露出させると、メーカー保証の対象外となる可能性もあります。

2.アルコールなど揮発性の高い液体はプラスチックが傷む原因になることも

ノートパソコンなどキートップの取り外しが難しいキーボードの場合、しつこい汚れを落とすために無水エタノールなど揮発性の高い液体を使おうと考える方もいるかもしれません。
しかし、こちらも漂白剤と同様、プラスチックが傷む原因になるおそれがあるため推奨しません。

3.スライム状のキーボードクリーナーは入り込みに注意

パソコンショップや100円ショップ、雑貨店などで、PCサプライ用品としてスライム状のキーボードクリーナーが販売されています。
繰り返し使えて便利ではあるものの、スライムをキーボードに押し付ける力加減によっては深い隙間にまで入り込み、取れなくなる可能性もあります。
キートップを取り外せるタイプのキーボードであればスライムが入り込んでも除去できますが、キートップの取り外しが難しいキーボードの場合は故障の原因になるおそれもあるため注意が必要です。

4.エアダスターはキートップを外してから

エアダスターはホコリやゴミを取り除くために役立つツールのひとつですが、キートップを装着したままの状態で使用すると奥の隙間にゴミを押し込んでしまうおそれがあります。
そのため、エアダスターはキートップを外した状態で使用するのがおすすめです。キートップの取り外しが難しいキーボードの場合はキーボードブラシを使用しましょう。

キーボードは掃除やメンテナンスのしやすさも考慮しながら選んでみよう

キーボードはパソコンに欠かせない入力装置です。
汚れが溜まって故障という事態を防ぐために、また、綺麗に永く愛用するために、定期的に掃除をしましょう。

キーボードの種類によっても掃除のしやすさは異なり、特にキートップの取り外しが難しいタイプのキーボードは十分なメンテナンスが行き届かない可能性もあります。
そのため、キーボードを選ぶ際には掃除やメンテナンスのしやすさも念頭に製品を比較・検討してみるのも良いでしょう。

HHKBシリーズはキートップの取り外しが可能で掃除もしやすく、長期にわたって使い続けられる製品です。
OSを問わず使用でき、キーマップ変更ツールを使って好みの配列にカスタマイズすることもできます。
キーボードをお探しの際はぜひ候補として検討してみてください。

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