キーボードの打鍵音がうるさい理由とは?キーボードの静音化の方法と「静音キーボード」の魅力!?
静かなオフィスに響き渡るキーボードの打鍵音。オシャレなカフェで周囲の注目を集めているノマドワーカー。もしかしたら、キーボードの音が思いのほか大きいことが原因かもしれません。そういえば、深夜の自宅で作業していたら、家族から「キーボードの音がうるさい!」と注意された、なんて経験がある人はいませんか?
一般的なキーボードであっても、タイピングに熱中してしまうとそれなりに音が鳴ってしまうものです。特に静かな環境での打鍵音は響くため、目立ってしまうこともあります。また、打鍵音の心地よさからメカニカルキーボードを使っている場合でも、本人は心地よくても、家族や職場など周囲の人たちには迷惑になっているかもしれません。
静かな環境でも気にせずにキーボードを使いたい人におススメしたいのが、静音性能が高いキーボード、いわゆる「静音キーボード」を使うことです。打鍵音が発生しにくい静音性能の高いキーボードを使っていれば、どんな環境でも安心してキーボードを使うことができます。
そこで本記事では、キーボードを使う時に発生するキーボードの音がなぜ発生するのか、その原因について紹介するほか、静音性能の高いキーボードが備える機能の紹介、HHKBの「静音キーボード」について紹介したいと思います。
キーボードの静音化とは?
ところで、キーボードの音はどこから発生しているのでしょうか?そのメカニズムについてチェックしてみましょう。
まずはキーに触れた時に発生する打鍵音、そしてキーを押し切った時に、キーがキーボード筐体に当たる事で発生する、いわゆる底打ち音があげられます。その他にも、キーから指が離れてキーが戻る際に、キー内部で発生する跳ね返り音もあります。加えて、こうして発生した音がキーボードの筐体内部に反響、共鳴することでさらに音が大きくなってしまう共振音もあるのです。
また、メカニカルキーボードにおいて、キーを押下するとカチカチとクリック音が鳴るスイッチを採用している場合や、構造的にキー内部のギミックが音を発してしまう、パンタグラフキーボードなど、構造に由来するものもあります。
こうしたキーボードが発する音についてですが、いくつかは環境を変える事で抑制することができます。例えば、底打ち音や共振音を抑えるには、デスクマットをキーボードの下に敷くことで、発生しにくくするなどです。以下の記事でもデスクマットを紹介していますが、共振音などで困っている人がいるならお役に立てるかもしれません。
- 【おしゃれなデスクマットがオフィスにあれば仕事のモチベーションも上がる! デスクマットおすすめ5選 】
また、メカニカルキーボード限定ではありますが、キースイッチそのものを音が出にくい静音性能の高いキースイッチに変更する方法もあります。そして、手っ取り早く、効果的な方法は、やはり普段からお使いのキーボードを静音性能の高いキーボードに交換することでしょう。
市販されている静音キーボードの中には、共振音や底打ち音、跳ね返り音など、音の発生部分に対策を施して静音性を高めている製品も数多く存在しています。キーボードの構造や材質などをふくめ、静音性を高める設計により、打鍵音を抑える作りになっています。
では、静音性能の高いキーボードはどのような仕組みで静音化を実現しているのでしょうか?静音性能の高いキーボードの内部構造についてご紹介してゆきましょう。
静音キーボードの機能について紹介
静音性能の高いキーボードはどのような構造になっているのでしょうか?最も静音性能に影響するのがキースイッチです。打鍵音は、キースイッチの構造が発生源になっていることが多いので、音が出にくい構造、仕組みのキースイッチを採用すれば、キーボードの静音性は高まります。
静音性能が高い仕組みのキースイッチとしては、例えばメンブレン、静電容量無接点方式、静音タイプのメカニカルスイッチ、磁気検出方式などが、代表的です。
メンブレンの場合は、構造上、スイッチ内部にラバードームというゴム製でカップ状の部品を採用していることから自然と静音性が高くなっています。さらに製造コストを抑えることが可能なことから、市場で見かけるリーズナブルな静音キーボードの多くがメンブレンを採用しているのです。
静電容量無接点方式は、「HHKB Professional HYBRID」などでも採用されている、その名の通り、物理的な接点がないキースイッチです。静電容量の変化からスイッチの押し込まれ具合を検知する仕組みで、底打ちなくキー入力ができるため、使い方次第で底打ち音をなくすことも可能です。構造が複雑でコストを抑えにくい面もあるので、この方式を採用する製品にはあまり安価な製品は存在しませんが、キーボードとしての品質はかなり高い物ばかりです。
静音タイプのメカニカルや磁気検出のキースイッチは、スイッチ内部に衝撃吸収材を内蔵して底打ち音を吸収するなど、構造上、打鍵音が出にくい仕組みとなっています。
ここまでで紹介したキースイッチやメカニカルキースイッチについては、これらの記事でも細かく解説されていますので、参考にしてみてください。
静音性能の高いキーボードの中には、キーボードの筐体内部に吸音フォームを敷き詰めて共振音を抑える製品や、ガスケットと呼ばれるクッション性のある素材を使ってキーボードの基板を挟み込むことで、打鍵音の反響を抑える、ガスケットマウント構造を採用する製品もあります。
さらには、キーキャップの素材に振動が発生しにくい制振素材を採用したり、キーキャップの形状をキーボードの筐体との接触を減らすように設計したりして、打鍵時の共振音を減らす技術を採用する製品や、大きなキーと小さなキーとで内部のスプリングの強度などをそれぞれ調整することで、ノイズを抑制する技術を採用している製品もあります。
また、メンブレンタイプのキーボードであっても、キーの構造を工夫し、強く押してもキーがキーボードの筐体に当たらないようにすることで、さらに静音性能を強化した製品もあります。
その他にも、キートップにシリコンラバーを装着することで、キーに触れた時の音を抑えて静音性を高める技術など、各社が静音性能を高めるために、多種多様な工夫やユニークな技術が見られるのが面白いところです。
HHKBシリーズにおける静音キーボード「Type-S」シリーズも魅力
HHKBシリーズでは、高速タイピング性と静粛性に優れたモデルとして「Type-S」のキー構造を採用したフラッグシップモデルを提供してきました。現行ラインナップでは「HHKB Professional HYBRID Type-S」をご用意しています。
「HHKB Professional HYBRID Type-S」で採用するキースイッチは静音性能の高い静電容量無接点です。加えて高速タイピング性(Speed)と静粛性(Silent)に優れた「Type-S」キー構造を採用しているのが特徴です。具体的にはキー駆動部の噛み合わせをタイトにして、打鍵時のブレを抑えています。また、キーを支える部分には緩衝部品を導入することで、打鍵音を低減しています。
実際に触ってみると、通常の静電容量無接点方式と比べ、キーを押した時のスッとスムーズに押し込まれる、吸い込まれるような感触が指に心地よく、静音性の高さが実感できます。また底打ちする前にキーが入力できるため、慣れてくればさらに静かにキー入力ができるようになりますので、こういった使い続けたくなる要素があるのも魅力だと言えるでしょう。
「HHKB Professional」 シリーズなので、本体はA4ハーフサイズ強、いわゆる「60%キーボード」とコンパクトサイズです。もちろん、いつでもどこでも手軽に持ち運んで使用できるので、オフィスやカフェ、図書館など静かな場所であっても、周囲の目を気にすることなく、豪快かつ静かなタイピングをすることができるのです。
また、2023年からは、新たに「HHKB Studio」がラインナップに加わりました。こちらはメカニカルキースイッチを採用していますが、HHKBオリジナルとなる静音タイプのリニアスイッチが使われているので、静音性能はかなり高い製品となっています。
「HHKB Studio」は従来のHHKBシリーズから継承した合理的なキー配列に加え、ポインティングスティックやマウスキーなども備える「 All-in One 」の思想も特徴の1つ。キーボード単体でマウス操作も含めた、パソコン操作の全てが行なえる点も魅力です。
また、カスタマイズ性能の高い製品としても魅力的な仕上がりとなっており、キー配列をカスタマイズしたり、キースイッチを交換したりする事もできるので、さらに静音性を高めるようなカスタマイズに挑戦するといった楽しみも味わうことができます。
長く使う物だからこそ高品質な製品選びを
静音性能の高いキーボードを調べてみると、非常に多くの製品を確認することができます。数多くの製品があるため、どれを選べばいいのか迷ってしまいますが、このような時は、やはり実際に製品に触れて試して、自分に合ったものを選ぶのがおススメです。
キーボードは仕事やプライベートなど、パソコンなどのデバイスを使う際に最も長く手に触れる事になる重要なインターフェイスの1つです。そのため、長年使っていても壊れにくいといった耐久面や、万が一トラブルが発生した時のメーカーによるサポートの安心感など、製品その物の魅力以外の面も含めて高品質な製品を使うのがベストです。
キーボードの使い方は人によって様々です。同じメカニカルのキーボードを使っていても、静かに入力できる人もいれば、入力しているとついつい音が大きくなってしまう人もいます。そんな人でも静音性の高いキーボードなら、音が抑えられるようになるかもしれません。
もしも現在、キーボードの音に課題を感じている人がいたら、ぜひとも静音性能の高いキーボードを試してみてください。PFUでは、静音タイプの「HHKB Professional HYBRID Type-S」や、カスタマイズ性能が高く静音性に優れる「HHKB Studio」など豊富な「HHKB」シリーズを体験できる「タッチ&トライスポット」を全国に展開しているほか、実際にキーボードを借りて自宅などで試せる「レンタルサービス」も用意しています。
「レンタルサービス」は、短期レンタル(14泊15日)と長期レンタル(3か月~)の2種類があり、価格が高いから不安という方でも自分に合うかどうかをじっくり見極めることができます。
レンタル利用者限定のお得な購入プログラムも用意されているので、試さずに買うには勇気が必要だった憧れのキーボードも気軽に、存分に試すことができるでしょう。
こうしたサービスも活用して、あなたに合う静音キーボードを探してみてはいかがでしょうか?










