HHKBを初めて触る人におすすめ!
9泊10日でタイピングスキルを向上させる方法
前回は、「ゲオあれこれレンタル」でHYBRID Type-Sをレンタルしたレポートを紹介しました。今回は、初めてHHKBに触る人に、9泊10日のレンタル期間内で、その魅力と快適さを体感してもらうためのおすすめプランを紹介します。
HHKBを使うのであれば、まずはタッチタイピングをマスターしましょう。完ぺきに高速入力できるようになるまでは時間がかかるかもしれませんが、なんとなくタッチタイピングできるようになるだけなら数日もあれば十分です。
書類を作る際に、人差し指でキーを探してポチポチやっているのと、タッチタイピングできるのでは、作業時間が格段に変わります。タッチタイピングで文章を入力できるようになれば、HHKBの良さを実感できます。仕事は早く終わりますし、苦も無く大量のアウトプットができ、何より格好がいいです。きっと、レンタル期間が終わっても使い続けたいと思うはずです。
まずはタッチタイピングに慣れよう
HHKBはちょっと変わったキーボード配列なのですが、まずはメインキーを存分に打ち込んで、HHKBの打鍵感の良さを満喫しましょう。自分で文章を入力してもいいのですが、タイピングを学べるウェブサービスを利用すると、楽しく効率的にタッチタイピングが身に付きます。
キーの位置を覚えていない、という人は、「ベネッセマナビジョン」のタイピング練習教材がお勧めです。
日本語のローマ字入力を選んで学習をスタートすると、入力する文字が表示されます。読み方やローマ字に加え、キーの位置や押すべき指も表示されるので、わかりやすいのです。制限時間は5分まで選べますが、最初は疲れるので1分からでもOK。
練習中はキーボードを見ないで、画面を見ながらキーを入力しましょう。押すべきキーが青くなっているので、間違えてもいいので、押して覚えましょう。最初は小指や薬指を使うのに慣れないかもしれませんが、すぐに違和感がなくなります。集中して長時間打ち込むと、最初は指が疲れてしまうので、短時間のチャレンジをちょこちょこ行うとよいでしょう。
学習が終わると、成績表が表示されます。入力文字数や誤タイプ率、得点などを確認できます。
ある程度、タイピングできるようになったら、ゲームにチャレンジしてみましょう。筆者は「寿司打」が楽しくて、時々練習がてら遊んでいます。
難易度や時間が異なるコースがいろいろと用意されていて、初心者から上級者までプレイできます。最初は、「練習」の「お手軽コース」から始めるとよいでしょう。音が鳴らない「静かにPlay」モードもあるのですが、ぜひ通常モードでプレイしてください。軽快なBGMにタイピング音が重なり、入力し終わった時のサウンドも楽しげです。
特殊キーの入力方法に慣れよう
アルファベットやスペース、エンターキーの操作に慣れたら、ファンクションキーの操作に慣れていきましょう。普段の業務でHHKBを使ってみて、様々な操作感を試してください。押し方がぱっとわからなくても、「Fn」+「0」で「F10」を入力したり、「Fn」+「BS」で「Delete」を入力したり、キー操作に迷うことがあっても別の方法で代替せずに、HHKBでのキー操作を体に覚えさせてください。しばらく使っていれば、ファンクションキーは問題なく押せるようになるはずです。
また、HHKBの英語配列には独立したカーソルキーがありません。Fnキーと「@/;:(↑↓←→)」キーを同時に押す必要があります。カーソルキーはよく使うので、さっと使えるように練習しましょう。
カーソルキーを使うミニゲームをするといいでしょう。Windows11標準のMicrosoft Edgeには、ネット回線が途切れた時だけ遊べるイースターエッグ※が隠されています。実はこのミニゲームはURL(edge://surf/ )と入力すれば、いつでもプレイできます。
- 開発者の遊び心で製作されたアニメーションやメッセージ、ゲームなど。
条件を満たさないと通常では閲覧することができない仕様のことを指します。
時期によって内容が変わるのですが、現在(2023年4月時点)は、サーフィンゲームになっています。カーソルキーで障害物をよけ、モンスターに追いつかれる前に、できるだけ遠くまで波に乗る、というゲームです。使うのはカーソルキーだけなので、何も考えずに遊べるでしょう。
HHKBの英語配列では、「Fn」キーが右側にしかありません。とは言え、「Fn」と組み合わせるキーは右側に多いので、筆者の場合は左手で「Fn」キーを押した方がラクに感じます。そんな時は、HHKB背面のDIPスイッチ「SW4」をオンにしましょう。「♢」キーが「Fn」キーとして動作するようになります。
HHKBの日本語配列には4つの特殊キーがあり、WindowsとmacOSにおける動作は以下の通りです。日本語入力する際に押す「 」(全角/半角)キーが左下にあるのがちょっと変わっているポイントでしょう。とは言え、これだけなら1日もあれば慣れます。
もし、HHKBを購入したとしても、絶対に譲れないキーポジションがあるという人、ご安心ください。HHKBはキーマップを自由にカスタマイズできるのです。OS側にソフトをインストールしたりするのではなく、本体の設定を変更するので、ほかのPCに接続したときにも同じように使えます。
HHKBのダウンロードページから、「Happy Hacking Keyboard キーマップ変更ツール」を入手して、インストールしましょう。ちなみに、このツールはキーマップの変更だけでなく、ファームウェアのアップデートにも利用します。
ツールを起動したら「キーマップ変更」をクリックし、変更したいキーを押し、入力したいキーを選択します。カスタマイズが終わったら、「HHKBへ書き込み」をクリックします。
ぜひ外にも持ち出してHHKBを使ってみよう
レンタル期間中、HHKBをずっと自宅に置きっぱなしにするのではなく、オフィスでも使ったり、出張にも持って行ったりしてください。コンパクトなので、持ち運びも苦になりません。ノートPCとBluetooth接続できるので、ケーブルも不要です。
ノートPCでもHHKBを使っているユーザーはたくさんいます。キーボードブリッジというアイテムを使って、キーボードの上にHHKBを乗せることもあります。筆者は、Surface Proというキーボードのないモバイル2in1 PCを使っており、HHKBをつないで利用しています。外出先でも、事務所と同様のフルスピードで原稿が打てるので、出張時でもあまりパフォーマンスを落とさずに済みます。
以上が、HHKBを初めて触る人におすすめ! 9泊10日でタイピングスキルを向上させる方法となります。せっかくのチャンスなので、レンタル期間中はたっぷりとHHKBを触りまくりましょう。慣れてしまえば、HHKBによる高速タイピングは癖になり、もう元のキーボードに戻れなくなるかもしれませんよ。
執筆者
柳谷 智宣
IT・ビジネス関連のライター。Windows 98が登場した頃からPCやネット、ガジェットの記事を書き始め、現在は主にビジネスシーンで活用されるSaaSの最先端を追いかけている。飲食店や酒販店も経営しており、経営者目線でITやDXを解説、紹介する。